大人ニキビとは?原因と対策
ニキビは思春期に多くみられる肌トラブルですが、大人になってからニキビに悩む女性が増えています。
10代の頃は自然と治っていたニキビでも、大人になると治りにくく、同じ場所に繰り返しできてしまったりと、厄介な特徴がみられます。まずは大人ニキビを正しく理解して、効果的にアプローチしていきましょう。
大人ニキビと思春期ニキビの違い
ニキビは毛穴の内部に潜むアクネ菌が皮脂を栄養分として増殖し、炎症を起こして毛穴を赤くしたり、膿を発生させたりすることによって発生しますが、アクネ菌を増殖させる肌状態の特徴は、10代(思春期ニキビ)と20代以降(大人ニキビ)で異なります。
思春期ニキビ
成長期にできる「思春期ニキビ」は、皮脂が過剰に分泌されることが原因で発生します。額や鼻など皮脂が多い部位(Tゾーン)を中心に、顔全体に発生します。暖かく皮脂が多く分泌される春~夏に多く発生しやすいのも特徴です。
大人ニキビ
「大人ニキビ」とは、思春期を過ぎ、大人(20代以降が中心)になってからできるニキビのことです。「吹き出物」とも呼ばれています。
大人になると治りにくく、季節を問わず発生し、同じ場所にくり返しできてしまいます。皮脂が多いTゾーンより、髪の生え際やほお~あごのフェイスライン(Uゾーン)にできやすいのも特徴です。
大人ニキビの原因
大人ニキビは、角層の乾燥や重層化によって毛穴が詰まり、肌表面への皮膚分泌が妨げられてしまうことで、毛穴の内部に詰まった皮脂が栄養分となりアクネ菌が増殖することで発生します。
1. 乾燥や古い角質が原因で毛穴の周りの角層が厚くなり、毛穴に皮脂が詰まりやすい状態に。
3. 毛穴の内部にたまった皮脂を栄養分としてアクネ菌が繁殖し炎症を起こします。
〈毛穴の詰まりやアクネ菌の繁殖を引き起こす原因〉
- ・肌の乾燥
- ・古い角質の蓄積(角質肥厚)
- ・刺激や摩擦(マスクの着用などによる)
- ・間違ったスキンケア
- ・ストレス
- ・ホルモンバランスの変化(生理前後) など
これらの要因が複雑に絡み合うことで発生しやすくなります。
大人ニキビには、発生原因に対応したケアが必要です。
大人ニキビ対策のために
スキンケア方法・アイテムの見直しを。
大人ニキビをつくらせない・悪化(炎症)させないために、日々のスキンケアを見直してみましょう。
また、スキンケアをするときやスキンケア化粧品を選ぶときは、以下のポイントを意識してみましょう。
- ・アクネ菌の殺菌・増殖抑制
⇒ アクネ菌を殺菌・抑制するための成分を配合していること
- ・ニキビを悪化(炎症)させない
⇒ 抗炎症成分を配合していること
- ・保湿ケア
⇒ ニキビができにくい肌づくりのための保湿成分を配合していること
- ・角質ケア
⇒ 古い角質を取り除くことで、毛穴の詰まりや乾燥を防ぐこと
- ・毛穴ケア
⇒ アクネ菌の栄養分となる余分な皮脂を取り除くこと
これらの要因が複雑に絡み合うことで発生しやすくなります。
大人ニキビには、発生原因に対応したケアが必要です。
〈大人ニキビ対策〉
正しい洗顔で、大人ニキビの原因を取り除く
洗顔はスキンケアの基本といわれますが、大人のニキビケアにおいても同じことが言えます。
毎日の洗顔で古い角質や余分な皮脂を洗い流すことで、角質ケア・毛穴ケアをかなえ、毛穴の詰まりやアクネ菌の増殖を抑えることにつながります。
大人ニキビのための洗顔方法
皮脂が気になるからといって、1日に何回も洗顔したり、ゴシゴシ洗うのはNG。そのような間違った洗顔方法は、肌に必要な皮脂や水分まで奪い、ニキビの悪化を招きます。
洗顔料はたっぷり泡立てて、皮脂の多いTゾーンから、顔を包み込むようにしてやさしく洗いましょう。洗顔時間は30秒を目安に行い、冷たくない程度の水ですすぎます。泡が残りやすい髪の生え際、小鼻、あごの下などは、特にていねいに洗い流しましょう。
大人ニキビのための洗顔料の選び方
ニキビの原因になるアクネ菌対策として、アクネ菌を殺菌するための有効成分を配合した洗顔料を使用すれば、より効果的にニキビにアプローチできます。
皮脂が気になるからといって洗浄力が強すぎる洗顔料を使用するのはNG。肌に必要な皮脂や潤いを残して、不要な皮脂や汚れだけを落とす洗顔料を選びましょう。
〈大人ニキビ対策〉
しっかり保湿して、ニキビができにくい肌づくりを。
乾燥はあらゆる肌トラブルを引き起こす”お肌の大敵”です。乾燥は角質肥厚によって毛穴を塞ぐ原因になります。毛穴が塞がることで皮脂の分泌が妨げられ、皮脂腺内でアクネ菌が繁殖しやすくなり、大人ニキビができやすい肌状態を招きます。
毎日の保湿ケアで、肌をやわらかくととのえ、水分と油分のバランスを保持することで、ニキビのできにくいすこやかな肌に導きます。
大人ニキビのための保湿方法
洗顔後はすぐに化粧水と美容液などで保湿しましょう。ニキビを刺激しないよう、肌をやさしく包み込むようになじませます。スキンケア化粧品は、使用量が少なすぎると十分な効果が得られないことも。パッケージに記載されている使用量を確認し、正しく使いましょう。
大人ニキビのための保湿アイテムの選び方
化粧水や美容液などの保湿アイテムを選ぶときは、高い保湿力があることはもちろん、ニキビケアを目的としたスキンケアラインをお使いいただくことで、より効果的に大人ニキビにアプローチできます。
〈ポイント①〉ニキビ予防を目的とした「医薬部外品」
大人のニキビ肌には、保湿しながら肌の炎症を抑える抗炎症成分を配合した医薬部外品(薬用化粧品)でのスキンケアがおすすめです。抗炎症成分とは、肌の炎症を抑える効果効能が認められている有効成分のことで、代表的なものに「グリチルリチン酸ジカリウム」や「トラネキサム酸」などがあります。
医薬部外品の製品の中には、ニキビ予防を目的としたものがあります。毎日のスキンケアに取り入れることで、ニキビができにくい肌づくりに役立ちます。
〈ポイント②〉ニキビのもとをつくりにくい「ノンコメドジェニック化粧品」
「ノンコメドジェニック化粧品」とは、ノンコメドジェニックテストという、“ニキビのもと(コメド)をつくりにくい”化粧品であるか証明するための試験に合格した化粧品のことです。ノンコメドジェニックテストに合格している商品は「ノンコメドジェニックテスト済」と記載されています。
毎日のスキンケアにノンコメドジェニック化粧品を取り入れることで、ニキビができにくい肌づくりに役立ちます。
〈大人ニキビ対策〉生活習慣の見直しを。
肌もからだの一部です。からだの健康を考えることは、すこやかな肌づくりにも役立ちます。
肌もからだも健康であるために、できるだけ栄養バランスの良い食事をとることや、質の良い睡眠をとる工夫をしてみましょう。
まとめ
ニキビができにくい肌づくりのために、スキンケアと生活習慣を見直してみましょう。
また、ニキビケアはあせらず、気長に取り組むことが大切です。とくに化粧品は、続けて使用することで穏やかに効果を発揮するものです。スキンケアの効果を実感するためには、肌が生まれ変わる周期(約45日間)を意識して、お肌に異常が生じていないか等確認しながら、最低でも1ヶ月半は使って様子をみましょう。無理のない範囲で、あせらずじっくり自分の肌と向き合っていきましょう。